街歩き・散歩コース

【谷根千】日暮里から谷根千~上野まで! 下町情緒あふれる散歩コース(所要約4~5時間)

日暮里から谷根千、上野まで!下町情緒あふれる散歩コース

東京で「古き良き下町」を歩きたいなら、日暮里から谷根千(谷中・根津)を経て上野までのルートが断然おすすめ。歴史・グルメ・寺社・レトロな商店街など、魅力がギュッと詰まったコースを、所要時間・距離・見どころ込みでご案内します!

コース概要(所要時間:約4~5時間、歩行距離:約4km)
以下の表に、本散歩コースの主な区間・距離と見どころをまとめます。徒歩移動は合計約1.5~2時間ですが、各スポットでの散策や休憩時間も含め、全体で4~5時間程度を見込んでください。

散歩コース全体像

  • スタート! 日暮里駅
    • 谷中霊園(新緑 or 桜を楽しみながら谷中銀座へ)
    • 約0.5km(約10分)
  • 谷中銀座商店街 を散策
    • 夕やけだんだん(夕日の名所)
    • 谷中メンチ(行列必至のメンチカツ)
    • ザクロ🌟らんぷ家(トルコランプ専門店)
    • (商店街全長 約170m)
  • 谷中銀座 → 根津神社
    • へび道(藍染川の跡地、曲がりくねった路地)
    • よみせ通り(カフェCIBIや老舗の鰻店「吉里」など)
    • 約1.5km(約30分)
  • 根津神社(境内散策)
    • へび道(藍染川の跡地、曲がりくねった路地)
    • よみせ通り(カフェCIBIや老舗の鰻店「吉里」など)
  • 根津神社 → 上野恩賜公園
    • 千本鳥居
    • 不忍池
    • 東照宮
    • 約2km(約30分)
  • ゴール 上野駅

それでは、日暮里駅をスタートし、情緒豊かな谷根千(谷中・根津)エリアを巡って上野駅へ至るルートを、写真や地図を交えながら順にご案内します。

日暮里→上野駅までの散歩コース完全ガイド

日暮里駅スタート:谷中の寺町と「谷中大仏」で下町散策を開始

日暮里駅西口は「猫モチーフ」

というわけでまずはJR日暮里駅に西口集合&スタート!
まずは谷中の寺町エリアへ向かいます。スマホのGoogleマップには「夕やけだんだん」と目的地に入力してください。そこが谷中商店街の入口です。マップにそって歩いていくと「谷中霊園」に突入します。

谷中霊園散策

日暮里といえば、谷中霊園。
歴史あるお墓です。散歩にも最適。桜がいたるところにあり、春はほんとうに見事です。春でなくても爽やかな新緑を楽しめます。

霊園には多くの著名人の墓所があり、例えば江戸幕府最後の将軍・徳川慶喜の墓所もここ谷中霊園内にあります。徳川慶喜の墓は円墳状で奥様の墓と並んでおり、明治時代まで生き抜いた最後の将軍が眠っています。他にも渋沢栄一(実業家)や横山大観(日本画家)など明治以降の著名人のお墓が点在してます。静かな園内を歩きながら歴史に思いを馳せるのも楽しいです(墓地ですので節度を持ってた散策を!)。

管理人もめちゃくちゃ探して渋沢栄一(実業家)さんのお墓を見つけたことがありますが、場所をしらないと大変です。とくに思い入れがないなら「あるんだなあ」ぐらいがオススメ

新緑を楽しみながら約10分(約0.5km)ほど歩くと谷中銀座商店街につきます。

谷中銀座商店街を散策

「夕やけだんだん」の階段上からの景色

谷中霊園の中央通りを南へ抜けると、正面に「夕やけだんだん」と呼ばれる階段が現れます。ここが有名な谷中銀座商店街の出入口です。

夕やけだんだんは36段の階段。夕暮れ時に美しい夕日が望めることからその名が付きました。階段上には「ゆうやけだんだん」と書かれた素朴な看板もあり、ドラマの撮影にも使われる下町風景が広がります。

谷中銀座は全長約170mほどの短い商店街ですが、昭和レトロな雰囲気が人気。約60軒ものお店が軒を連ねます。戦後まもなくできた庶民の市場から発展したと言われ、狭い通りにはおしゃれなカフェや雑貨店など店舗がぎっしり並んでいます。

近年は海外からの観光客にも有名で、散策客が食べ歩きを楽しむ姿も多く見られます。とはいえ商店街では「歩きながら食べる」行為は禁止になっております。買ったものはその場で立ち止まっていただきましょう。

歩いて目に止まったお店をウィンドウショッピングするだけでもたのしい。次では谷中銀座商店街にあるオススメなお店をご紹介。

谷中メンチ

谷中銀座の象徴的な存在といえば、揚げたての「谷中メンチ」
商店街の中でも屈指の人気を誇るのは「肉のすずき」と「肉のサトー」です。牛肉たっぷりのメンチカツは小ぶりながらジューシーで、老若男女に大人気の看板商品j。夕方には両店で行列ができることも珍しくありません。

やなかしっぽや

この地域は“猫の街”とも称され、商店街には猫グッズのお店や「やなかしっぽや」(猫のしっぽ型ドーナツ)があるなど猫モチーフの可愛いスイーツも充実しています。運が良ければ路地裏で気ままに寛ぐ猫たちにも出会えます。商店街をぶらぶら歩きながら、昭和の下町情緒とグルメを満喫してください

ザクロ☆らんぷ家

変わったお店が、谷中銀座の中ほどにある「ザクロ☆らんぷ家」というお店です。
こちらは日本初のトルコモザイクランプ専門店。自分でモザイクランプ作りを体験できるお店です。予約制のワークショップに参加すれば、2~3時間で世界に一つだけのオリジナルランプを製作できます。煌びやかなガラス細工のランプは見ているだけでも楽しい。写真映えも抜群なのでぜひ立ち寄ってみてください。

根津神社へ:曲がりくねった路地「へび道」とよみせ通り

谷中銀座を日暮里側から反対の西側出口まで歩き抜けたら、次は根津方面へ向かいます。
商店街を抜けた先の道路を左折し、しばらく南方向へ歩くと東京メトロ千代田線・千駄木駅付近です。この辺りから根津駅方面までは、「へび道」と通称される細い路地とよみせ通りが続きます。

へび道

へび道はその名の通り蛇行した不思議な路地です。
実はここはかつて藍染川が流れていました。現在は地下に川を暗渠として通し、地上は遊歩道になっているため、川の流路に沿ってクネクネ曲がった形状が残っています。緑が多く車の通行もない静かな裏道で、散歩していると不思議とゆったりした気分になるでしょう。谷根千散策ではぜひ歩いてみたい隠れた名所です。

へび道沿いには個人経営の小さなお店も点在しています。たとえばこんなお店があります。

  • 出来たてチュロスとホットチョコレートが楽しめるカフェ「pásele(パセレ)」
  • 自家製ベーグルが人気の「Le bage(ルーベジ)」
  • 雑貨と本を扱う可愛いお店「gururi」

歩いていると個性的なお店にいくつも出会えます。古い住宅を改装したギャラリーや雑貨店が不意に現れるのも、この辺りの散策の楽しみです。

よみせ通り

よみせ通りのお店「Hanamori」
自家製ローストビーフのワンプレートランチ

そのままへび道を進むと合流する「よみせ通り」 昔ながらの商店と新しいカフェが混在する通りです。江戸時代には夕方に市(露店市)が立ったことから「よみせ(宵店)」と呼ばれるようになったとか。

現在では、老舗のうなぎ料理店「吉里 谷中総本店」が風格ある建物で構えている一方、お洒落なカフェも増えています。たとえば・・・

  • オーストラリア発のカフェ「CIBI Tokyo」・・・自家焙煎コーヒーと健康志向のブランチが楽しめる
  • カフェ「Hanamori」・・・ローストビーフのワンプレートランチが楽しめる。
  • 古民家を利用した「谷根千 az cafe」・・・和テイストのスイーツが人気。

また、九州産の食材を集めたショップ兼カフェの「九州堂」などユニークなお店もあり、散策の合間に立ち寄るスポットが満載です。

根津神社:歴史ある神社と朱色の千本鳥居をくぐる

へび道・よみせ通りを抜けて不忍通り(大通り)を渡れば、根津神社の鳥居が見えてきます。
根津神社は創建1900年以上とも伝わる由緒ある神社で、江戸時代の1706年に現在地に社殿が造営されました。
現在の社殿、楼門、唐門などは江戸時代そのままの姿を残し、国の重要文化財に指定されています。徳川綱吉の側用人だった柳沢吉保が現在の社殿を奉納したことでも知られます。

都会にいながら深い緑に囲まれた社域は厳かな空気です。社殿裏手には文京区の名物行事「文京つつじまつり」の舞台となるつつじ苑が広がります。ツヅジの時期には大変な賑わいですが、普段は静かで緑豊かな庭園として無料開放。季節の花々を愛でながら散策できます。

千本鳥居

根津神社でもう一つ見逃せないのがこの連なる「千本鳥居」です。京都の伏見稲荷に比べると規模は小さいですが、大小の赤い鳥居が幾重にも並ぶ光景は圧巻。近年ではSNS映えスポットとして若い世代にも人気です。

石段沿いに連なる鳥居を潜り抜けながら進むと、緑に囲まれた乙女稲荷神社の社が現れます。なお、この千本鳥居の辺りからは境内の池や社殿の屋根も見下ろせて写真撮影の絶好ポイントです。

境内を一通り散策したら、休憩がてら根津エリアで一息入れるのも良いでしょう。
根津神社鳥居前の参道周辺には、下町風情の残る根津のたいやき(たい焼き屋)があります。薄皮ぱりぱりのたい焼きの中に餡がぎっしり詰まった逸品。昭和32年(1957年)創業以来の看板メニューです。焼き上がり時間には行列ができることもありますが、出来たてのたい焼きを頬張りながら休めば疲れも吹き飛びます。

そのほか、根津駅近くにはレトロ喫茶の名店「カヤバ珈琲」(昭和13年創業の古民家カフェ)や、豆かん・雑煮が名物の甘味処「芋甚」なども。タイミングに合わせて立ち寄ってみてください。

根津神社から上野恩賜公園へ

上野恩賜公園:不忍池

根津神社を満喫したら、いよいよゴールの上野駅へ向かいます。
根津神社から上野駅へは直線距離で約1.5kmほど。道順はいくつか考えられますが、おすすめは上野恩賜公園(上野公園)を通り抜けるルートです。根津神社を出て言問通りを東へ10分ほど歩くと、不忍池のある上野公園南端に到着します。

上野恩賜公園は明治6年(1873年)に開園した日本初の公園の一つで、江戸時代には寛永寺の境内でした。広大な園内には、徳川将軍家ゆかりの上野東照宮(豪華な社殿は必見)や清水観音堂(京都清水寺にならって建立)などの歴史スポットが点在しています。

また、上野といえば数々の博物館・美術館の集積地でもあります。公園中央部には日本最大の博物館である東京国立博物館をはじめ、国立科学博物館、国立西洋美術館、東京都美術館、上野の森美術館などが立ち並んでいます。
アートや文化に興味がある方は、散歩コースに組み込んでみるのも良いと思います。ただし中はめちゃくちゃ広いです。博物館一個だけで半日~1日は潰せます。今回の散歩ではなくまた別途、博物館だけのスケジュールを組むのがオススメです。

上野公園内には他にも、子ども連れに人気の上野動物園や、休憩に最適なカフェテラス、噴水広場など、挙げきれないほど多彩な見どころがあります。時間があまることはありません。

ゴール:上野駅

公園内を北へ向かって進めば、ゴールであるJR上野駅公園口に到着です。お疲れ様でした!

まとめ

いかがでしたでしょうか。スタート地点の日暮里駅から上野駅までは距離にして約2~3kmですが、今回のルートでは谷根千エリアをぐるりと巡るため合計約4kmほど歩くことになります(谷中銀座~根津神社~上野公園を経由)。

所要時間は徒歩だけなら2時間弱ですが、途中での散策・休憩時間を含めて全体で4~5時間程度を見込んでください。歩きごたえはありますが、それだけ下町ならではの発見や出会いが多いコースでもあります。

谷中から根津・上野まで、東京の下町と歴史をたっぷり味わえるこのコースで、寺社巡りや食べ歩きを思う存分楽しんでください。きっと充実した一日散歩になることでしょう。

粋な下町情緒と豊かな緑に触れながら歩く今回の散歩コースを通じて、東京・谷根千エリアの新たな魅力を発見できますように。

  • この記事を書いた人

管理人

街歩きと観光が趣味。東京出身。子供の頃から引っ越しが多くいろいろな場所に住んだことがあります。火災保険の募集人資格あり。住みやすい場所を探して日々模索中。

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