
麻布十番をぶらり街歩き。東京タワーを抜けて浜松町まで歩く半日コース
今回は、麻布十番駅から浜松町までをぶらりと歩く散歩道を紹介します。麻布十番に住んでいたころよく歩いていたルートです。
途中の見どころは、麻布十番商店街、芝公園、東京タワー、増上寺など。
出発は 都営大江戸線・麻布十番駅(E-22)。浜松町までは、まっすぐ歩けばおよそ50分ほどですが、各スポットをのんびり巡りながら歩くと、半日くらいの散歩コースになります。
各区間の距離・徒歩時間まとめ
合計距離:約3.4km、徒歩合計:約60分(※観光しながらゆっくり歩く場合は半日程度を見てください)
散歩コース
- 麻布十番駅 → 東京タワー
- 1.3 km 20分
 
- 東京タワー → 芝公園
- 0.7 km 20分
 
- 芝公園 → 増上寺
- 0.6 km 15分
 
- 増上寺 → 浜松町駅
 0.8 km 15分
麻布十番駅から東京タワー・芝公園・増上寺・浜松町駅までの散歩ガイド
麻布十番商店街 スタート

散歩スタート!
都営大江戸線・麻布十番駅(E-22)を出ると、すぐ麻布十番商店街の入口に出ます。
ここから、東京らしい街歩きの始まりです。
麻布十番商店街は、古き良き東京の情緒と都会の洗練が見事に溶け合う散歩スポット。
石畳の通りを進むと、香ばしい煎り豆の香りが漂う老舗「豆源」や、
たい焼きの名店「浪花家総本店」の前にできる行列が目に留まります。
商店街は奥まで歩いても全長約300メートルほど。
ゆっくり歩いても30分ほどで一巡できます。
昔ながらの商店とおしゃれなショップが自然に並び、
食べ歩きやウィンドウショッピングを楽しむにはぴったりのエリアです。
また、吉祥寺のような観光地とは違い、人混みが少なく落ち着いた雰囲気。
たまに芸能人が歩いていても、誰も騒がず静かに受け入れる、
そんな“大人の街・麻布十番”らしい空気が流れています。
さて、麻布十番商店街を奥までみたら、東京タワー方面へ北東へ進みます。
途中、赤羽橋交差点付近まで来ると、首都高速の高架越しに東京タワーが大きく姿を現し、絶好の撮影ポイントになります。
そこから東京タワーの麓までは数十分。途中坂道が入るので辛いかも知れませんが、、
徐々にタワーが間近に迫ってきます。
東京タワーへ

東京タワー — 昭和から続く東京の象徴
東京タワーは1958年に完成した、高さ333mの電波塔。
昭和の時代から現代まで、東京を象徴する存在として愛され続けています。
地上150mのメインデッキと、さらに上部250mのトップデッキ(要予約)の
2つの展望台からは、東京全域を一望できる絶景が広がります。
特に夕暮れから夜にかけてのライトアップは圧巻で、
季節やイベントごとに変わるカラフルな照明が夜の東京を華やかに彩ります。
散歩の途中に立ち寄るなら、麓のクレープ屋もおすすめ。
甘い香りに誘われて食べるクレープは格別で、個人的にはシナモンアップルがいち押しです。
昼は青空と赤橙色のタワーのコントラストが映え、
夜はライトアップが輝く——
どの時間帯に訪れても、撮影スポットには事欠かない東京の名所です。
芝公園

芝公園 — 東京タワーを見上げる緑のオアシス
芝公園は、明治6年(1873年)に開園した日本で最も古い公園のひとつ。
増上寺を囲むように1〜4号地のエリアに分かれ、
敷地面積は約12.2万㎡におよぶ広大な緑の空間です。
園内には、ペリー提督像や遣米使節の記念碑、開拓使仮学校跡など、
歴史を感じさせる見どころが点在。
ただの憩いの場ではなく、歩くだけで東京の歴史の重なりを感じられる場所です。
さらに南側には、都内最大の前方後円墳「芝丸山古墳」があります。
5世紀後半に築かれたとされる古墳で、自由に登ることができ、
頂上からは木々の合間に東京タワーを見上げる絶景が広がります。
写真映えスポット
芝公園は、場所によってさまざまな角度から東京タワーを望める絶好の撮影地です。
特に有名なのが芝公園4号地の並木道。
まっすぐに続く木々の先に赤い東京タワーがそびえ立つ光景は、
ドラマやウェディングフォトにも使われる定番の撮影スポットです。
秋には黄金色のイチョウ並木と赤い東京タワーのコントラストが美しく、
昼は青空の下で、夜はライトアップされた幻想的な雰囲気を楽しめます。
芝生広場に寝転びながらタワーを見上げるのもおすすめ。
ピクニック気分で、昼も夜も“東京らしい風景”を満喫できる公園です。
立ち寄りにおすすめのカフェ・レストラン
ル・パン・コティディアン 芝公園店 — 緑に囲まれたベーカリーレストラン



ル・パン・コティディアン 芝公園店は、ベルギー発祥のベーカリーレストラン。
芝公園の豊かな緑に囲まれた落ち着いた空間で、
焼きたてのパンを使った本格メニューが楽しめる人気店です。
オーガニック食材にこだわり、朝食からディナーまで
時間帯に合わせた多彩なメニューを提供。
モーニングには、香ばしいパンとコーヒーで
優雅な朝のひとときを過ごせます。
テイクアウトメニューも充実しており、
サンドイッチやクロワッサン、季節のタルトなどを持って
芝公園でのピクニックを楽しむのもおすすめです。
増上寺



増上寺(Zojo-ji) — 江戸の歴史と東京タワーが交差する場所
増上寺は、浄土宗の大本山として知られる由緒ある寺院です。
東京タワーを背に堂々と建つ姿はまさに圧巻。
歴史と現代のシンボルが同じ景色の中に溶け込んでいます。
かつて映画『ロード・オブ・ザ・リング』のプロモーションが行われたこともあり、
その壮大な雰囲気は今も多くの人を惹きつけています。
増上寺は明徳4年(1393年)に創建され、慶長3年(1598年)に現在の芝公園へ移転しました。
江戸幕府を開いた徳川将軍家の菩提寺としても有名で、
境内の墓所には歴代15代のうち6人の将軍(2代秀忠、6代家宣、7代家継、9代家重、12代家慶、14代家茂)が眠っています。
広大な境内には、荘厳な大殿(本堂)をはじめ、
元和7年(1621年)建立の三解脱門(さんげだつもん)など、見応えある建築が点在。
この三解脱門は都内に現存する数少ない江戸時代の木造建築で、
その重厚な門越しに東京タワーを仰ぐ光景は、増上寺ならではの名シーンです。
またたくさんのお地蔵さんとお供えされた風車が回る風景が非常に印象的です。
写真映えスポット
増上寺で最も人気のある撮影ポイントは、
本堂正面の石段越しに東京タワーを収める構図。
歴史ある寺院建築と近代的なタワーが一直線に並ぶその光景は、
まさに東京を象徴する一枚として多くの写真家に愛されています。
石段の上から撮ると、前景に階段を入れた立体的な構図ができ、
より印象的な写真に仕上がります。
昼間は青空と朱塗りの塔のコントラストが鮮やかで、
春は桜、秋は紅葉とともに季節感のある写真が撮れるのも魅力。
夜になると参道がライトアップされ、
静かな闇の中に東京タワーと増上寺が浮かび上がる幻想的な光景に。
昼夜を問わず、訪れるたびに違った表情を見せてくれる場所です。
立ち寄りにおすすめのカフェ・レストラン
place in the sun(プレイス イン ザ サン)



place in the sun(プレイス イン ザ サン)は、芝公園エリアで20年以上愛されるサンドイッチ&ハンバーガー専門店です。
看板メニューは、国産牛100%のジューシーなパティを使った本格ハンバーガー。
老舗精肉店から仕入れる厳選肉を店内で丁寧に仕込み、香ばしく焼き上げています。
サンドイッチ用の食パンやバーガーバンズには、
メゾンカイザー製の特製パンを使用。
小麦の香り豊かでふんわりとした食感が、具材の旨味を引き立てます。
野菜もすべて新鮮な国産野菜にこだわり、
素材の味を生かした一品ばかり。
平日はランチタイム(〜16時)まで営業しており、
土曜には東京タワーや芝公園を訪れる人々でにぎわいます。
営業時間:11:00〜17:00(日・月定休)
増上寺の見学後に立ち寄るランチスポットとしてもおすすめです。
LIT COFFEE & TEASTAND — コーヒーと日本茶を味わう小さな名店

LIT COFFEE & TEASTANDは、スペシャルティコーヒーと厳選日本茶が楽しめる注目のカフェスタンドです。
コーヒーは金沢の「サニーベルコーヒー」の焙煎豆を使用しており、深煎りでコクのある味わいが特徴。
一方で、静岡・島田市の老舗茶問屋「カネイ一言製茶」の高級茶葉を使った日本茶メニューも人気。
なかでも、ほうじ茶をエスプレッソマシンで抽出する「ほうじ茶エスプレッソラテ」は、ここでしか味わえない看板ドリンクです。
テイクアウトメニューも充実しており、
「半熟卵とモッツァレラチーズのツナメルト」などのホットサンドや、
「狭山茶の煎茶プリン」といったお茶スイーツもおすすめ。
散歩の途中で立ち寄り、片手で楽しめる軽食やドリンクをテイクアウトする人も多い人気店です
浜松町駅へ向かうラストの道すがら、
本格コーヒーや日本茶で歩き疲れた体を癒すのにぴったりのカフェです。
ゴール:浜松町駅

ゴール:JR浜松町駅へ
芝公園を抜けて東京タワーを背に歩くと、やがてJR浜松町駅が見えてきます。
これで、麻布十番から芝公園・増上寺を経て浜松町へ至る都会さんぽコースはゴールです。
街の喧騒から少し離れ、緑と歴史、そして東京の景色を楽しむ半日散歩。
きっと、歩くだけで“東京の深み”を感じられたことでしょう。
お疲れさまでした!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
スタート地点の麻布十番駅から浜松町駅までは、およそ3.4kmの距離。
今回ご紹介したルートでは、麻布十番商店街〜芝公園〜東京タワー〜増上寺を巡るため、
合計で約4kmほどの散歩になります。
徒歩だけなら2時間弱ですが、途中での散策やカフェ休憩を含めると
全体で4〜5時間ほどが目安です。
歩きごたえはありますが、そのぶん都会の中での新しい発見や出会いが待っています。
麻布十番の穏やかな商店街から始まり、
芝公園の緑や東京タワーの迫力、そして増上寺の静けさを経て浜松町へ──
東京の洗練と歴史を一度に味わえる贅沢な散歩コースです。
ビルの谷間に残る緑や寺社の佇まいを感じながら歩けば、
きっと“東京の奥深さ”を再発見できるはずです。