東京都大田区にある蒲田駅。「住みたくない街ランキング」でたびたび上位に入ってしまう蒲田。本当に住みにくいのでしょうか？ この記事では蒲田駅の最新の治安、家賃相場、交通アクセス、飲食環境などを具体的に掲載しました。これから引越しを考えている人、どんな街か気になる人は参考にしてください。
Contents
蒲田駅の住みやすさを徹底解説！
蒲田駅の特徴
蒲田駅を一言でいうと、下町のにぎわいと利便性が絶妙に両立した街です。
羽田空港へのアクセスが良く、商店街や大型商業施設もそろっていて、生活コストのバランスがとても良いエリアといえます。
駅前には「グランデュオ蒲田」や「東急プラザ蒲田」などの商業施設があり、買い物・外食・カフェなど日常生活には困りません。
一方で少し歩けば昔ながらの商店街や銭湯も残り、懐かしい雰囲気を楽しむことができます。蒲田は「にぎやかさ」と「庶民的な落ち着き」が共存しているのが大きな魅力です。
交通面では、JR京浜東北線・東急池上線・東急多摩川線の3路線が利用でき、品川・川崎・横浜方面へのアクセスも良好です。
羽田空港へもバスで20分前後と、出張が多い人や空港勤務の人にも人気があります。
夜は駅周辺に飲食店が多く、人通りもありますが、繁華街から少し離れた住宅街は静かで暮らしやすい環境です。
近年は再開発により新築マンションも増え、ファミリー層の転入も進んでいます。
蒲田駅の特徴
- 3路線利用可能で、品川・横浜・羽田空港へのアクセスが抜群
- 駅前には大型商業施設と商店街があり、買い物や外食が便利
- 下町情緒が残りつつ、再開発で新築マンションも増加
蒲田駅の住みやすさをデータで解説
家賃相場（間取り別）
蒲田駅周辺の賃貸相場は近年上昇傾向にありますが、それでも都内では比較的手頃な水準です。現時点の間取り別平均家賃は例えば以下の通りです。
| 間取り | 平均家賃 | 備考 |
|---|---|---|
| ワンルーム | 約8.1万円 | 一人暮らし向け |
| 1K | 約9.4万円 | 一人暮らし向け |
| 1DK | 約11.5万円 | 少し広めの一人暮らし |
| 1LDK | 約15.6万円 | カップル・二人入居向け |
| 2K | 約9.3万円 | 古めの物件が多い |
| 2DK | 約12.0万円 | 二人暮らし〜小家族向け |
| 2LDK | 約21.0万円 | ファミリー向け |
| 3LDK | 約24.4万円 | 広めのファミリー向け |
このエリアの家賃相場は過去3年で約9.7%上昇しており、東京都全体の動き（約10.8%上昇）とほぼ同じペースです。新築物件や設備充実のマンションは相場より高めになる一方、築年数が古いアパートなどではもう少し安い物件も見つかります。実際、蒲田は都内でも家賃が抑えめのエリアとされ、古めのワンルームなら6〜7万円台から探すことも可能です。
一人暮らし向けが豊富ですが、近年は再開発でファミリー向けのマンションも増えており、幅広い層に対応した住宅が揃いつつあります。
治安
駅前はにぎやかで人通りの多い繁華街
蒲田駅前は居酒屋や飲食店が深夜まで営業し、人通りも多い繁華街となっています。そのため夜間は酔客同士の小競り合いやスリなど軽犯罪が起こりやすい傾向があります。
とはいえ、新宿・渋谷のような大規模歓楽街ほど危険なわけではなく、警察と地元商店会による防犯カメラ設置や夜間パトロール強化も進められており、大きな事件が頻発する状況ではありません。
実際、駅前は遅い時間でも人通りが多く照明も明るいため、「女性の一人歩きでも極端に怖くは感じない」という声も多くあります。
駅前に交番もあり、巡回も定期的に行われているため、繁華街特有の賑やかささえ許容できれば、大きな不安を抱く必要はないでしょう。
住宅街は静かで落ち着いた雰囲気
一方で駅から少し離れた住宅街は一転して落ち着いた雰囲気になります。
繁華街を抜けて徒歩5〜10分も行くと、住宅地が広がり犯罪発生件数もぐっと減少します。
例えば西蒲田・蒲田本町・雑色方面などは比較的穏やかなエリアで、昔からの住民や子育て世帯、高齢者も多く暮らしています。
大田区全体で見ても犯罪発生率は約0.46%と23区中7番目の低さであり、区としては治安は悪くない部類です。
地元の防犯パトロールや自治会活動も盛んで、住宅街では街灯整備も進んでいるため概ね良好な治安が保たれているといえます。
実際に「駅前は騒がしいが、駅から10分以上離れれば静かな住宅街で生活しやすい」といった住民口コミも寄せられています。
総じて、蒲田は駅前の賑やかさと裏通りの落ち着きが共存する街であり、エリア選びさえ工夫すれば安心して暮らせるでしょう。
なぜ蒲田が住みたくない街にランクインするのか？
蒲田はよく「治安が悪いから住むのはやめたほうがいい」と言われています。しかし実際はそこまで治安が悪いわけではありません。
ではなぜ「治安が悪いから住むのはやめたほうがいい」と言われてしまうのでしょうか。
結論：住むならどこを選ぶかがポイント
つまり、「蒲田＝絶対安全・治安良好」というわけではないけれど、「完全に危険だから住むべきでない」というわけでもありません。
重要なのは “どのエリア（駅直近か住宅街か）・どの時間帯か” を意識して住まいを選ぶことです。
- 駅近くの繁華街に近い物件を選ぶなら、夜の騒がしさ・軽犯罪リスクを受け入れられるかどうかを考える。
- 駅から少し離れた住宅街エリアを選べば、比較的落ち着いた環境で暮らせる可能性が高い。
- 物件を選ぶときには、住所・通り・路地の雰囲気、夜間の人通り・明るさもチェックするのが安心です。
交通アクセス
複数路線が使える“交通の要所”
蒲田は交通の要所です。複数路線が利用可能な非常に便利な街。
JR蒲田駅には京浜東北線が乗り入れ、さらに蒲田駅から直結する東急池上線・東急多摩川線も利用できます。
加えて徒歩圏内の京急蒲田駅から京急本線・空港線が発着しており、品川方面や羽田空港へのアクセスも良好です。
通勤・通学のみならず出張や旅行でも移動しやすいため、この交通利便性は蒲田の大きな魅力となっています。実際、主要なビジネス街への所要時間は以下の通りです。
| 行き先 | 所要時間 | 乗り換え |
|---|---|---|
| 品川駅 | 約10分 | なし |
| 東京駅 | 約20分 | なし |
| 新宿駅 | 約30分 | 品川駅で1回 |
| 横浜駅 | 約18分 | なし |
| 羽田空港（第3ターミナル） | 約8分 | 京急蒲田で乗換 |
これらの通り、都心や主要ターミナル駅へ概ね30分以内でアクセス可能で、神奈川方面（川崎・横浜）へも直通圏内です。京浜東北線は終電が深夜0時台前半まであり本数も多く、ラッシュ時は3〜4分間隔と頻繁に運行しています。
駅前からは路線バスも多数発着しており、大森駅や品川方面、羽田空港行きの直通バスも利用できます。
複数の交通手段が揃う蒲田は「どこに行くにも便利」と地元でも評判で、通勤から休日のレジャーまでフットワークの軽い生活が送れるでしょう。
買い物環境
蒲田駅周辺は日常の買い物から外食まで困らない充実の環境が整っています。
特に西口側には「サンライズ蒲田」「サンロード蒲田」と呼ばれる大規模な商店街が駅前から伸びており、
昔ながらの八百屋や精肉店、惣菜屋から居酒屋、喫茶店まで軒を連ねています。
地域密着型の下町商店街で活気があり、値段も手頃なお店が多いため、安いスーパーや飲食店が多く生活コストを抑えられる点も一人暮らしに人気の理由です。仕事帰りに商店街で惣菜を買ったり、深夜営業の飲食店で手軽に食事を済ませたりといったことが気軽にできる便利さがあります。
一方、東口側には駅ビル直結の「グランデュオ蒲田」や「東急プラザ蒲田」といった大型商業施設があります。
これらのモールにはファッション、雑貨、書店からレストラン・カフェまで多彩なテナントが入り、
雨の日でも濡れずにショッピングを楽しめます。
駅周辺には他にもスーパーマーケット（西友やライフ、オオゼキなど）やドラッグストア、コンビニエンスストアが点在し、日用品の買い出しにも事欠きません。地元住民からも「飲食店やスーパーが多く物価も比較的安い」と評価する声が多く、都内でコストパフォーマンスよく暮らしたい人にはバランスの取れた街と言えるでしょう。
総じて蒲田は下町の個人商店の温かみと、都市型ショッピングの便利さが同居しており、日々の買い物に困らないのは大きな魅力です。
| エリア | 主な施設・特徴 | 買い物・外食のポイント |
|---|---|---|
| 西口エリア | ・サンライズ蒲田 ・サンロード蒲田（大型商店街） ・八百屋・惣菜店 ・喫茶店など個人店が多い | ・下町の雰囲気と活気がある ・値段が手頃でコスパが高い ・夜遅くまで営業する店も多く仕事帰りに便利 |
| 東口エリア | ・グランデュオ蒲田 ・東急プラザ蒲田（大型商業施設） ・ファッション ・雑貨 ・レストラン・カフェなど | ・駅直結で雨の日も快適 ・大型店が揃い、ショッピングに便利 ・外食や休日の買い物にも◎ |
| 周辺スーパー・日用品店 | ・西友 ・ライフ ・オオゼキ ・ドラッグストア ・コンビニ多数 | ・生活用品 ・食料品が駅近で揃う ・物価が比較的安いとの口コミ多数 |
公園と自然環境
リフレッシュできるスポットが点在
オフィスや商業ビルが立ち並ぶ蒲田ですが、少し足を延ばせば公園や緑地も点在し、住民の憩いの場となっています。
駅周辺こそ緑は限られるものの、例えば南蒲田エリアには大小様々な公園が多く、都会の喧騒を忘れてリフレッシュできるスポットが点在しています。
桜並木で有名な南蒲田三丁目さくら公園や、広場のある仲蒲田公園など、昼間に散歩や子どもを遊ばせるのに適した場所が複数あります。特に南蒲田は樹木が多く自然を感じながら生活できるエリアで、忙しい日々の中で心を癒やすのに役立つでしょう。
また、西六郷公園（通称「タイヤ公園」）のようなユニークな公園も有名です。蒲田駅から徒歩約13分の場所にあり、園内に約3,000本もの廃タイヤで作られた怪獣や遊具が並ぶこの公園は、子どもたちに大人気の遊び場になっています。高さ8メートルのタイヤ製大怪獣などインパクト抜群で、週末には親子連れで賑わうスポットです。
さらに、蒲田から一駅先に広がる多摩川の河川敷も貴重な自然環境です。多摩川沿いにはサイクリングロードや芝生の広場が整備されており、週末になると家族で川沿いを自転車散歩したりピクニックを楽しむ姿も多く見られます。
春には河川敷での花見、秋には土手の上をジョギングするなど、四季折々の自然に触れられるのも魅力です。これらの公園や緑地のおかげで、蒲田周辺は都市部でありながら適度にリフレッシュできる環境が確保されています。
子どもがのびのび遊べる遊び場も充実しており、大小さまざまな公園が点在していることでファミリー層にも評価が高い地域です。
一人暮らしでも散歩やジョギングの場が身近にあることで、オンとオフの切り替えがしやすいでしょう。
| 名称 | 特徴・雰囲気 |
|---|---|
| 南蒲田三丁目さくら公園 | 春は桜が美しく、ベンチや遊具もあり、地域の憩いの場として人気 |
| 仲蒲田公園 | 広場があり、昼間の散歩や子どもの遊び場に最適 |
| 西六郷公園（タイヤ公園） | 約3,000本の廃タイヤで作られた怪獣や遊具が並ぶ名物公園。高さ8mのタイヤ怪獣も！ |
| 多摩川河川敷 | 広い芝生とサイクリングロードが整備され、ジョギング・ピクニック・花見などに最適 |
騒音と環境
蒲田に住む上で気になるのが騒音環境ですが、エリアや立地によってだいぶ印象が変わります。
まず交通インフラが発達した恩恵の裏返しとして、線路沿いの物件では電車通過時の騒音・振動は避けられません。
蒲田駅付近ではJR京浜東北線や東急池上線・多摩川線が地上を走っており、本数が多い朝夕の時間帯は数分おきに電車が通過するため、線路に近い建物では騒音が響く可能性があります。
夜間も終電まで定期的に列車音が聞こえるため、防音サッシ完備の物件かどうかや部屋の向き（線路に面していないか）などには注意した方が良いでしょう。また、駅周辺の繁華街エリアは人通りと車通りが常に多く、居酒屋街では深夜まで賑やかな声が聞こえることがあります。
酔客の話し声や呼び込みの声、営業車両の往来など、深夜帯まで騒がしさを感じる場合があるため、静かな環境を求める人は駅前から離れた場所を選ぶのがおすすめです。実際、「繁華街の騒音が気になるなら駅から少し離れたエリアを検討すべき」とのアドバイスも専門家からなされています。
さらに蒲田は羽田空港に比較的近い立地でもあるため、場所によっては飛行機の通過音が聞こえることもあります。特に京急蒲田駅付近の上空を航空機が通るルートになっている時間帯には、窓越しにエンジン音が耳に入るケースがあります。
国や都の航空ルート施策によっても変化しますが、「ゴーッ」という飛行機音が気になるとの声もあり、音に敏感な方は注意が必要です。ただし常時うるさいわけではなく、風向きや時間帯によりますので、内見時に確認すると良いでしょう。幹線道路の交通音については、蒲田駅西側を環八通りが通っていますが、駅から少し離れると車の騒音はだいぶ和らぎます。
総じて蒲田は賑やかな部分と閑静な部分が明確に分かれている街なので、自宅での静けさを重視する場合はエリア選びが重要です。前述のように「駅前は騒がしいが、徒歩10分も行けば静かで暮らしやすい住宅街になる」という住民の声が示す通り、騒音を避けたい人は駅徒歩圏を少し外した住宅街を選ぶと快適に暮らせるでしょう。
| エリア | 騒音の傾向 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 駅前・繁華街（東口・西口） | 深夜まで人通り・車通りが多くにぎやか | 外食や夜の便利さを重視する人 |
| 線路沿いエリア | 電車の通過音・振動あり | 駅近・家賃重視派（防音対策が鍵） |
| 京急蒲田周辺 | 飛行機の通過音が時間帯によって発生 | 空港アクセスを重視する人 |
| 南蒲田・西蒲田の住宅街 | 落ち着いた静かな環境。夜も静か | 静けさ・住環境重視派 |
| 多摩川方面 | 自然が多く音も少ない | ファミリー・リラックス重視派 |
災害リスク（洪水・地震・液状化など）
蒲田は多摩川や呑川に近い低地エリア。洪水や浸水リスクあり
蒲田周辺の自然災害リスクも把握しておきたいポイント。
地形的に見ると、蒲田は多摩川や呑川に近い低地エリア。このため、大雨や台風時の洪水・浸水リスクが指摘されています。
大田区のハザードマップによれば、場所によっては想定最大で浸水深2〜3mに達するエリアもあるとされています。幸いこれまで蒲田で大規模な水害被害は報告されていませんが、近年の気象状況を考えると油断は禁物です。
区では排水ポンプの増強や堤防の点検強化、地域の避難所整備など防災対策も進めており、水害リスクへの備えを強化しています。住まいを選ぶ際は念のためハザードマップを確認し、浸水想定区域内では2階以上の住戸を選ぶのがおすすめ。
地震リスクは？
地震リスクについては、蒲田は前述の通り軟弱な地盤（沖積低地）に位置する部分があるため液状化現象にも注意が必要。
東京都の液状化予測図では、西蒲田や南蒲田の一部で地震時に地盤が緩むリスクが示されています。特に埋立地に近いエリアや川沿いの地域では、大地震の際に地面が沈下・噴砂を起こす可能性があるとされています。
ただ、近年の再開発で地盤改良工事や耐震性の高い建物が増えてきており、新築マンションなどはそうした対策が講じられています。蒲田周辺の建物は老朽化した木造家屋も一部残るものの、耐震補強や建替えが徐々に進んでいます。万一に備え、建物の耐震等級や地盤の状況について情報開示されている物件であればチェックし、災害リスクに強い住まいを選ぶことが重要です。
行政も地域防災訓練や災害時の避難誘導に力を入れており、地域ぐるみで災害に備える意識が高まりつつあります。
総合的には、蒲田は低地ゆえの水害・液状化リスクは抱えるものの、対策情報を踏まえ適切に住まいを選べば過度に心配する必要はないでしょう。
| 災害の種類 | 主なリスク | 行政・地域の対策 | 住む際の注意点 |
|---|---|---|---|
| 洪水・浸水 | ・多摩川・呑川の氾濫リスク・一部地域で最大浸水深2〜3m想定 | ・排水ポンプ増強・堤防点検強化・避難所整備 | ・ハザードマップ確認必須・低地では2階以上の住戸を選ぶと安心 |
| 地震 | ・軟弱地盤（沖積低地）により揺れやすい・一部で液状化リスクあり | ・再開発による地盤改良・耐震建築物の増加・耐震補強支援制度 | ・物件の耐震等級・地盤情報を確認・築年数が古い建物は特に注意 |
| 液状化 | ・西蒲田・南蒲田の一部で発生可能性 | ・地盤改良工事が進む・新築は液状化対策済みが多い | ・埋立地や川沿いの物件は要確認 |
| 強風・台風 | ・多摩川沿いでは風が強くなることも | ・防風ネット・避難経路整備 | ・バルコニーの飛散防止対策を |
| 火災（二次災害） | ・古い木造家屋が一部残る | ・耐火建築物への建替え進行中 | ・密集地域では避難経路を確認 |
蒲田駅に住むメリット・デメリット
蒲田駅に住むメリット
バリエーション豊富なグルメの街
蒲田は都内でも屈指の居酒屋激戦区として知られ、駅周辺に安くて美味しい飲食店が数多く集まっています。ラーメンや中華料理、焼き鳥、創作料理まで選択肢が豊富で外食派の人でも飽きない街です。リーズナブルな大衆食堂から話題の新店まで揃い、食べ歩きが趣味の方にはたまらないでしょう。実際に「昔ながらの商店街や手頃な飲食店が数多く、庶民的で親しみやすい雰囲気が残っている」という口コミもあり、深夜まで営業する店やテイクアウト専門店も多いため忙しい単身者にも重宝します。
一方で、飲食店の充実は夜遅くまで人出が多いことも意味するため、居酒屋街に近いエリアでは酔客の騒音が気になる場合があります。飲み屋街に隣接した物件を選ぶ際は、夜間の雰囲気を下見しておくと安心です。
下町の温かさとコミュニティ
再開発が進む一方で、蒲田には下町情緒あふれる人情味と強い地元コミュニティが息づいています。駅前には昭和から続く商店街や横丁があり、地域の伝統的な行事やお祭りも定期的に開催されています。人懐こく親切な人が多く、新しく移り住んでも近所付き合いを始めやすい雰囲気があります。実際に「昔ながらの商店街と古い住宅地があり、人情味に居心地の良さを実感」といった声もあり、古き良き街並みと新しい街の両方が楽しめる点に魅力を感じる住民も多いようです。下町ならではの暖かい空気感が流れる一方、繁華街の賑やかさや雑多な街並みに対しては**「ごちゃごちゃしていて苦手」と感じる人もいる**のも事実です。しかし、そうした庶民的で飾らない暮らしを好む方にとって蒲田は居心地の良い住環境と言えるでしょう。
ファミリーにも安心な子育て環境
蒲田駅周辺は子育て家庭にとって暮らしやすい環境も整っています。駅徒歩圏内に保育園・幼稚園や小中学校が点在し、区の子育て支援施設や公園も多く、子どもがのびのび遊べる場所が充実しています。例えば大田区の子育て支援施設「キッズな蒲田」では0〜3歳児と保護者が気軽に集まり相談できる場を提供しており、地域ぐるみで育児を支える取り組みがあります。
行政による育児サポート制度「ゆりかご」では生後4か月までの赤ちゃんがいる家庭に訪問支援員を派遣するなど、手厚い支援も受けられます。実際に「結婚・出産時に駅近くの区役所があって助かった。児童館や子育て支援センターもあり、小さな子連れでも駅ビルに気軽に出かけられる」といったママの声もあり、子育て世帯が安心して暮らせる環境が整っていることが伺えます。もちろん都市部ゆえの注意点もあり、駅周辺の交通量が多いエリアでは小さな子どもの飛び出しに気を配る必要がありますし、繁華街に近い物件は避けるなどエリア選びの工夫は欠かせません。それでも行政サービスや施設が充実した蒲田は、子育て支援を重視する家庭にとって心強い街であることは確かです。
蒲田駅に住むデメリット
繁華街の治安と夜間の騒がしさ
蒲田は夜遅くまで賑わう繁華街を抱えているため、駅周辺の治安の悪さを心配する声が少なくありません。実際、居酒屋やバーが軒を連ねる東口・西口エリアでは酔っ払いによる騒ぎや客引きが見られ、「酔客が多く治安が悪い」「女性やファミリーには住みたくない」といった声も非常に多いです。
蒲田と言えば“治安が悪い”というイメージが強く、実際「繁華街が近いせいで友人が遊びに来てくれない」という住民の嘆きもありました。こうしたネガティブな印象から、京急蒲田駅が「住みたくない街ランキング」に挙げられることもあるほどです。しかしイメージとは裏腹に、パトロールが定期的に行われ昔より治安はだいぶ良くなったとの指摘もあり、「危ない目に遭ったことはない」「大きな問題は感じない」という住民の意見も多く聞かれます。
実際に暮らしてみると穏やかに過ごせている人が多く、良くないイメージが先行しすぎている面もあるようです。夜間の騒音や雰囲気が気になる方は駅から少し離れた閑静な住宅街を選ぶことで十分対策可能であり、交番の位置や人通りの状況を確認してエリアを選べば治安面の不安はかなり軽減できるでしょう。
通勤ラッシュ時の混雑ストレス
利便性の高い蒲田駅ですが、その反面として電車や駅の混雑は避けられないデメリットです。JR京浜東北線や東急線で都心へ通勤・通学する人が非常に多く、朝夕のラッシュ時は満員電車が日常茶飯事となっています。
蒲田駅は乗換駅でもあるため、電車内だけでなくホームや改札も混み合い、「身動きが取れないほど混雑する」という声が挙がるほどです。特に京急蒲田駅は空港線と本線の分岐点でもあり、遅延が起きると構内全体が混雑して改札に入るのも一苦労という指摘もあります。
毎日の通勤でこれだけの混雑に直面するのは大きな負担で、在宅勤務が難しく混雑回避ができない場合は精神的なストレスにつながりやすいでしょう。通勤ラッシュの状況は実際に体験しないと分かりづらいため、内見時には平日朝の駅の様子を確認するなど事前チェックが大切です。
家賃・物価面でのギャップ
蒲田は23区内では比較的家賃相場が抑えめとされ、都心に比べれば「好条件の立地ながらリーズナブル」との声もあります。実際、ワンルーム・1Kの家賃相場は約9〜10万円前後で、山手線沿線の主要エリアよりは安く住める傾向があります。
一方で、大田区全体で見ると蒲田駅周辺は利便性の高さゆえに周辺地域より家賃がやや高めに設定されており、「隣の川崎エリアに比べると割高に感じる」という人もいるようです。特に近年の再開発で駅近の新築マンションが増えた結果、駅周辺の家賃相場は上昇傾向にあります。予算を重視する人にとっては理想の物件探しに苦労する場面もあるでしょう。物価に関しては庶民的な店が多いため日用品や食料品は安く手に入りますが、逆に飲食や娯楽の選択肢が多いことでつい出費がかさんでしまうという一人暮らしの声もあります。家賃・物価面の感じ方は比較対象によって異なるため、自身の優先順位に照らして「許容できるコストかどうか」を見極めることが重要。予算を抑えたい人は、駅から徒歩圏を少し外して家賃の割安なエリアや築年数の古い物件も視野に入れるなど工夫すると良いでしょう。
騒音や自然環境の少なさ
都心に近い便利なエリアである一方、蒲田には自然環境の少なさも指摘されています。
特に駅の東側エリアは工場や商業施設が多く、街中で豊かな緑や景観を期待するのは難しいでしょう。大田区内には多摩川の河川敷などもありますが、整備状況は十分とは言えず、自然と触れ合いたい人には少し物足りないかもしれません。
また、羽田空港に近い立地のため時間帯によっては頭上を通る飛行機の騒音が気になる場合があります。環八通りなど幹線道路沿いでは車の交通量が多く、エンジン音や排気ガスによる空気汚染も無視できません。実際、「車通りが多く洗濯物を外に干せないからもう住みたくない」という切実な声もありました。
こうした騒音や空気環境は物件の場所によって大きく異なるため、神経質な方は幹線道路から離れた立地を選ぶ、二重サッシの防音窓がある物件にする、といった対策が必要です。加えて、蒲田の住宅街は昔ながらの細い路地が多く、車や自転車が頻繁に通るため道幅の狭さに危険を感じるという声もあります。ベビーカーや自動車で移動する際にストレスを感じることもあるでしょう。総じて、蒲田は便利な都市生活と引き換えに、騒音や自然環境面では郊外よりも不利な点があると認識しておくべきです。
車・道路利用のしづらさ
蒲田周辺で生活する上で車移動のしづらさも考慮しておきたいポイントです。都心へのアクセスは電車が便利な反面、駅近辺は駐車場が不足気味で月極駐車場の料金も高額なため、マイカー利用には適しているとは言えません。狭い路地が多い住宅街では車のすれ違いや駐車に気を遣う場面が多く、道路渋滞も起こりやすいため車を所有すると維持費・ストレスの両面で負担を感じる可能性があります。
自転車での移動も便利な反面、歩道が狭い道では歩行者との接触に注意が必要です。特に小さな子どもやお年寄りがいる家庭では、家の周囲の道路環境が安全かどうかは重要なチェックポイントでしょう。もっとも、これらは蒲田に限らず都内の下町エリア全般に言える傾向でもあります。車をメインに使うライフスタイルよりも、電車や自転車、徒歩を主体にした暮らしの方がフィットしやすい街と言えるでしょう。
蒲田はどんな人に向いているか
蒲田駅周辺は、交通利便性と庶民的な暮らしやすさが共存するエリアであり、通勤・通学を重視する方から生活コストを抑えたい方、小さなお子さんを育てる家庭まで幅広いニーズに応えてくれます。その中でも特に次のようなタイプの人に向いている街だと言えます。
- 都心へのアクセスを重視する人：主要エリアへ乗り換えなしで行ける利便性や、羽田空港への直通アクセスを活かして通勤・出張を効率化したい人に最適です。複数路線を使い分けて移動時間を減らしたい単身者・共働き夫婦には大きなメリットがあります。
- 下町の雰囲気が好きで生活費を抑えたい人：高級な街並みよりも庶民的で親しみやすい環境を好み、日々の生活コストをできるだけ抑えたい人にも蒲田はおすすめです。昔ながらの商店街で日用品を安く買え、手頃な飲食店で外食も楽しめるため、節約志向でも充実した暮らしが送れるでしょう。
- 行政サポートや施設が整った地域で子育てしたい人：地域の子育て支援センターや公園、学校など子育てインフラが充実しているので、サポート体制のある街で安心して子育てしたいファミリー層にも向いています。大田区の制度を活用しながら、身近に相談できる環境で子育てしたい方にとって蒲田は心強い味方となるでしょう。
逆に、静かで洗練された環境を最優先したい人や深夜の賑わいが苦手な人にとっては、蒲田駅周辺の喧騒や雑多さが負担に感じられるかもしれません。その場合は駅から少し離れたエリアを選ぶか、より落ち着いた郊外エリアも検討すると良いでしょう。
総じて蒲田は、都心の近さと生活のしやすさを両立させたい人に幅広く選ばれている街です。自分のライフスタイルや優先事項に照らし合わせ、蒲田ならではのメリット・デメリットを見極めれば、理想の住まい方が見つけられるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「住みたくない街」に選ばれてしまうことが多い蒲田ですが、イメージが先行していることが多いようです。
実際、大田区ですし、歩いてみたところそこまで治安は悪そうではありませんでした。
お店もたくさんありますし交通アクセスも良し。家賃の兼ね合いが許すならオススメのエリアです。
ぜひ参考にしてみてください。
